この事例の依頼主
70代 男性
相談前の状況
多数の相続人がいるが、一部の相続人が全員が法定相続分で相続することを強硬に主張していた。その他の大多数の相続人はそもそも遺産分割に興味がなく、遺産分割協議が全く進まなかった。
解決への流れ
遺産分割に興味のない大多数の相続人から相続分の譲渡を受け、残った一部の相続人との間で調停により遺産分割協議を成立させることで解決できた。
70代 男性
多数の相続人がいるが、一部の相続人が全員が法定相続分で相続することを強硬に主張していた。その他の大多数の相続人はそもそも遺産分割に興味がなく、遺産分割協議が全く進まなかった。
遺産分割に興味のない大多数の相続人から相続分の譲渡を受け、残った一部の相続人との間で調停により遺産分割協議を成立させることで解決できた。
相続人が多数となるケースはよくあります。その場合、全ての相続人との間で遺産分割協議を成立させることが原則となります。しかしながら、本件では多くの相続人は相続に興味がなく、遺産分割に非協力的でした。一方で一部の相続人は強硬でした。そのため、今後協議が長引く間に他の相続人の気が変わったり、最悪強硬な相続人側につくなどの恐れもあったため、速やかに多くの相続人からは相続分の譲渡を受け、依頼者と強硬な相続人との間で遺産分割協議を成立させることで解決しました。相続分の譲渡とは、自らの相続分を他人に譲渡することで、以後は譲渡を受けた者が相続に参加し、譲渡した人は遺産分割協議から外れることになります。本件の場合は、相続に興味がない相続人が多数いたため、その人達に譲渡をお願いし、依頼者の相続分が多くなりました。そのため、有利な条件で強硬だった相続人との間で遺産分割協議を成立させることができました。このように、相続人が多数となる場合には、全員が遺産分割協議に参加して遺産分割を成立させることは困難な場合が多く、ケースによりますが、本件のように相続分の譲渡を受けたり、遺産分割の協議には実質的に参加せず、最後に協議書に署名して貰うだけにするという方法などをとることになります。