この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
弟が亡くなり負債が多かったため、その子らが相続放棄を申立中であると連絡がありました。弟が実際にどれだけの負債を抱えているのかわからないので相続放棄を考えていますという男性からのご相談でした。
解決への流れ
まずは、相続人の調査が必要となります。今回のように普段から連絡を取っていない上に離婚したなど被相続人自身の関係性に動きがあるような場合には、ご家族からの聞き取りでは不十分な場合もありますので、相続人の把握漏れが発生しないためにもきちんと相続人の調査をする必要があります。今回お亡くなりになられたのは、ご依頼者様の弟様でした。その方には、離婚した奥様との間にお子様がいらっしゃりました。そのため、まず相続放棄をする順番はこのお子様となりますが、すでに相続放棄の申立済みだったとのことで、その次の順番であるご依頼者様のお母さまの手続をすることになりました。
相続放棄をする順番にはルールがあります。そのため、きちんとした相続人調査が必要となります。また、相続人調査は、相続放棄に限らず、様々な相続の場面で必要となってくることから、弁護士には目的に応じて個人の戸籍等を請求することができる職務上請求という権限が与えられています。その制度を使って相続人を調べることができます。今回のような相続人調査が必要で、なおかつ、ご依頼者様のように離婚により関係が切れてしまった方等と連絡が取りづらい関係にあった場合こそ弁護士が介入できてよかった事案であったと思います。相続放棄は順番にしていかなければならないので手間がかかる場合もありますが、その手間を弁護士に依頼したことで引き受けてもらえ、最終的にお任せしていてよかったと大変ご満足していただけました。